日本の中小企業の割合は97.7%と言われ、潤沢な採用費用がある企業ばかりではありません。
そして、採用難が続く見込みであるからこそ、費用を掛けずに継続的に採用ができる手法が必要になるのです。
この記事では費用を掛けずに応募者欲しい人材を集める方法について解説致します。
具体的には
ポイント
・費用を掛けずに応募者欲しい人材を集める3つの経路
・応募したくなる求人内容
の順番に重要なポイントだけをご紹介します。
目次
応募者が集まらないのは当たり前?
まずは、募集が集まらない背景について解説していきます。
応募者が集まらない原因は“求人数が増えているのに、仕事を探している人が減少している”ことにあります。
有効求人倍率から現在の就職市場を確認してみましょう。
有効求人倍率 | 求職者数 | 求人数 | 就職市場の状態 |
0.5 | 100人 | 50人分 | 仕事が足りない |
1.0 | 100人 | 100人分 | ちょうど良い |
1.5 | 100人 | 150人分 | 求職者が足りない |
有効求人倍率が1.0は求職者と求人数がバランスが取れている水準の目安となります。(上図)
そして、労働政策研究・研修機構(https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/shuyo/0210.html)により発表された2019年5月の有効求人倍率は1.62倍。
バブル期である1970年7月の有効求人倍率1.46倍を上回る数値なのです。
そして、バブル期は仕事自体がたくさんあって、人手不足の状態でしたが、現在の人手不足は、少子高齢化によって働く人口が少なくなっていることに原因があります。
少子高齢化に伴う人手不足の状況は今後も続く見込みであると予想されているからこそ、継続的に利用できるための費用をかけない採用方法を利用する必要があります。
たくさんの企業が求人募集をしている背景があるからこそ、正しい対策を講じて求人募集をしていく必要があるのです。
費用を掛けずに応募者を集める方法
年々、人材を集めることが難しくなっているため、費用を掛けないと応募者が集まらないと頭を悩ませる企業は多いのではないでしょうか。
あなたの会社が人材を募集していることを多くの人に知ってもらわなければ、応募者が集まりません。
しかし、多額の求人広告費を投じれば“あなたの会社の欲しい人材”が採用できるわけではありません。
そして、どんな有料の求人広告も“あなたの欲しい人材”の採用ができることの保証はしてくれないのです。
だからこそ無料で利用できる求人広告を“上手く活用し”無理なく継続的に採用活動を行える方法を使ってみてはいかかでしょうか?
ここでは無料で利用できる求人募集の方法を3つご紹介致します。
Indeedを活用する
indeedは求人検索エンジンです。
テレビCMで盛んに広告されているので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
【職種・会社名などのキーワード】【勤務地】の2点を入力するだけで、インターネット上に掲載のある、ありとあらゆる求人を一括で検索することができるので、求職者は簡単に求人情報の収集ができます。
その利便性から利用者数が多いので、indeedに求人掲載されることで自社の求人募集を見てもらう機会を増やすことができます。
indeedでは以下のサービスが無料で利用できます。
・求人の掲載が無料
・オリジナルの採用ページが無料で作成できる
しかし、indeedは有料の求人が検索上位に表示される仕組みとなっているため、無料の求人は埋もれてしまう可能性があります。
無料で利用する場合は求人を見てもらえる手間と工夫が必要です。
Engageを活用する
お手軽にオシャレな採用ホームページが作成できるのがEngageです。
Engageでは以下のサービスが全て無料で利用できます。
・求人情報を含む自社の採用ページの作成
・転職サイト『エン転職』の会員へのスカウト
・応募者の管理ツール
また、engageで作成した求人は先ほどご紹介したindeedやGoogleしごと検索・Yahoo!しごと検索に自動掲載されるので、求人サイト毎に登録する手間なく、求人募集を多くの人にみてもらえる機会を増やすことができます。
Engageを使うことでindeedの求人効果を高めることができる
indeedで作成する求人ページは待遇・給与面などの条件が全面にだされ、淡白な印象を与えてしまうことは否めません。
一方で、Engageは求人情報の他に【メッセージ】【企業理念】【一緒に働くスタッフ】などの情報を付け加えることができるので、Engageはindeedの淡白さを補えることができます。
前述したとおり、Engageは最も利用者数の多いindeedに自動連携され、indeedからワンクリックでEngageで作成した採用ページを確認できるようになっています。
Engageを使うことで求人効果を更に高めることができるのです。
ハローワークを活用する
ハローワークの1日の利用者数は17万人(※平成30年度)と利用している人は多いのに、その魅力に気付いていない人は多いのではないでしょうか。
雇用保険の失業給付「基本手当」を受給するため失業者は、ハローワークに訪れます。
つまり、老若男女問わず全ての層の失業者にアプローチすることができる唯一の媒体がハローワークなのです。
ハローワークは失業者だけでなく、現在、在職中の転職希望者も多く利用しています。
ハローワークでは
・インターネットによる求人掲載
・ハロワーク内に設置の求人情報端末への求人情報の掲載(写真掲載も可!)
・ハローワーク職員による求人紹介
・ハローワーク内で配布の求人情報誌への掲載
・ハローワーク内にある特設掲示板への掲載
上記のように、あらゆる方法を利用して求職者にアプローチを掛けらる万能な媒体なのです。
応募したくなる求人を作る
無料で求人募集の露出を増やす手段をご紹介しましたが、いくら露出を増やしても求人内容に魅力を感じなければ、応募には至りません。
ここでは、応募したくなる求人を作るポイントを3つご紹介します。
ポイント1:求人情報は明確に書く
求職者にとって就職や転職は人生をおいて重要な決断の1つです。
当たり前ですが、不明瞭で不安が残る求人を見て「応募したい!」と思う求職者はいません。
そして、「気になるけど、聞きにくい...。」と求職者が思うような、勤務環境や条件を明確に記載してあげることで求職者の不安を払拭し、応募してもらいやすくなります。
では、どのようにして求人を明確に記載すれば良いのでしょうか?
例を挙げて説明していきます。
仕事内容は具体的に記載する
「電話対応」「書類作成」「新規営業」など、仕事内容をただ書き連ねるだけでは、魅力的な仕事に見えません。
求職者自身が生き生きと仕事をするイメージを持てるように、仕事を通じて感じるやり甲斐や面白みなどを伝える事も大切です。
1日のタイムスケジュールや入社後にどのようにして業務に慣れていくのかを記載すると、より一層入社後の働いている自分をイメージしやすくなります。
勤務条件の具体例を記載する
給与・勤務時間は「ここまで細かく記載する?」と思われる位の方がちょうど良いです。
改善例をチェックしてみましょう。
《例》
・賞与年2回 → 賞与年2回2か月(昨年度実績)
・休日・休暇 会社カレンダーによる → 土日祝含む年間休日108日。月3日まで休み希望提出可能
・残業は少な目です → 月平均の残業時間は10時間以内です。
このように、数値や過去の実績を用いて、記載することで求人情報の信憑性がアップします。
ポイント2:欲しい人材に向けて求人内容を取捨選択する
求職者はたくさんの求人の中から「この会社は自分に合っている」と感じる企業を選んで応募します。
欲しい人材を明確化し、その人材が欲しい情報は何か?を考え、その人材が欲しがる情報をより明確に明記し、そうでない情報を削ぎ落すことで求人の質は向上していきます。
また、欲しい人材に向けた求人を作成することにより“希望しない人材”からの応募を抑える効果も期待できます。
自社に必要な人材を定義しその人物に合わせた求人を作成していきましょう。
ポイント3:同じ地域の同業他社の求人と見比べる
求職者は<勤務希望地・希望職種>から求人検索する場合が多いため、同じ地域の同業他社の求人と見比べられていることがほとんどです。
もちろん、求職者は“より魅力的な求人”を選ぶので同業他社よりも魅力的な求人である必要があります。
同業他社に待遇・給与面が劣ってしまっている場合は
・企業理念
・雰囲気の良さ
・社長の人柄
など、他の点で自社で働くメリットを記載し他社と差別化を図ると良いでしょう。
条件が同業他社に負けてしまっている場合、条件面を全面に押し出してしまうと、条件面で比較検討されてしまいます。
だからこそ、条件面以外での自社の魅力を記載することが大切になるのです。
まとめ
今回は費用を掛けずに応募者を集める方法についてご紹介しました。
以下の3つの経路は無料で求人募集を露出することができます。
3つの無料サービス
・indeed
・Engage
・ハロワーク
しかし、求人を露出しただけでは応募者は集まりません。
応募したくなる求人になるように以下の点を意識して求人作成をしましょう。
ポイント
・求人情報を明確に書く
・欲しい人材に向けて情報を取捨選択する
・同じ地域の同業他社の求人と見比べる
最小限の採用費用で最大限の求人効果を出すための参考になりましたら幸いです。
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今回、ご紹介した無料で応募者を集められる募集経路を更に効果的に利用するためには定期的な求人情報の見直し改善が必要になります。
例えば、最も利用者数が多いとされているindeedでは、求人情報が古くなるほど、求人は表示されにくくなってしまいます。
そして、ハローワークの求人には有効期限があり都度、更新しなくてはなりません。
求人募集の効果を図り、改善し求人を鍛錬させることで、安定した採用ができるようになります。
しかし、採用を強化するべき状態であっても、継続的に採用活動に取り組むことが難しい企業は多いのではないでしょうか。
是非、採用にお悩みを抱えていらっしゃる企業様は弊社にご相談下さい。